Book

2010年1月15日 (金)

女の本

たて続けに似たような本を読んだ。

『食べて、祈って、恋をして』は、離婚したライターが、イタリア、インド、バリ島とわたって、それを本にまとめるという話。イタリア語の響きが美しいからという理由だけで、イタリアに行くというのが気に行った。またイタリア語やろうかな。イタリア語で私が好きなのは、「アリベデルチ~チベディアーモ」 チがかわいい。

『ひとりな理由はきかないで』は、38歳独身、出版社のパブリシストが、世界中のシングルライフを、取材する話。お国柄出て面白い。SATCの脚本家なので、この主人公と平行して、マンハッタンにいる4人の女友達(オール独身、30代)の奮闘が。けっこうはちゃめちゃ、だけど女の友情バンザイ系。

両方とも、イタリア、インド、バリとかぶっているので、今となっては、ふたつの話がごちゃまぜに・・・ともかく、NYCでは、イタリア・インド・バリが、愛におけるホットスポットなのだということを知る。

『三人姉妹』は、イギリスの三人姉妹の妊娠騒動。ときどきほろりのコメディで軽く読めました。

男女平等、勉学が美徳だ、自由な仕事をしろ、自立をと育てられたけど、いざ年頃になると、結婚、出産、というものが時限つきで迫ってきて、焦らされる。そんなの聞いてないよ!というのが、よその国でも女性の本音なんだな~

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2009年12月22日 (火)

船に乗れ!

先月、インフルエンザで外出禁止のときに、病床で読んだのが、手塚治虫の『ブッダ』文庫版12巻と、この藤谷治『船に乗れ!』3巻。病んでるときに、『ブッダ』は心に染みました。今書いてて、初めて気付いたけど、ふたりとも作者の名前が、オサム!

『船に乗れ!』は、音楽を志す高校生の話。のだめ前夜って感じです。音楽を続けて、コンクールで優勝したり、音大に入学したり、音楽を仕事にして続けられたり、そんな人たちは、ごく一部で、その下に累々と、途中であきらめた人たちの挫折がある。主人公のサトルは、恵まれた環境にいながら、チェロをあきらめたひとりで、中年にさしかかった彼の高校時代の回想で物語は進みます。

音楽とスポーツと、舞台にたてるプレイヤーの数に限りがある、選ばれる、練習する、才能がある、ということで似ているなと思った。才能がある人には、かなわないけど、近くで見ていたいと思う。途中でやめたこと、たくさんある。これから先、どんなことだったら続けられるだろう。ナンバーワンになりたいという気持ちを忘れず、いろいろトライし続けよう。

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2009年11月15日 (日)

巡礼

橋本治『巡礼』(新潮社、2009年)

物語は、昭和をさかのぼり、あるゴミ屋敷老人の一生を振り返る。でも、もともと変人だったわけではなくて、そこにあったのは、ちょっとしたつまづき。それぞれの選択で、頑固なゆえに損する方ばかり選んできたら、いつのまにか、年老いた母と二人暮らし。

その母も死に、家でやっていた商売もたたみ、気付けば朝起きて、なにもやることがないから、街を歩いて、使えそうなものを修理しようと、持って帰ってきた。その毎日の繰り返し。周りが騒ぎだした頃には、整理しようにも、もはやどれがゴミで、どれが必要なものかわからない。たぶん、一番下には、父が商売で仕入れた新品の瓦が眠っているはずだけど、それも本当にあったものかどうか。

本人にとっては、理由があってなりたっている生活だけど、近所の人、マスコミからしたら、かっこうの非難の対象。ラストで、絶縁していた弟(もちろん老人になっている)がやってきて、救いの手をさしのべる。この再会のシーンちょっと感動的。そして、兄弟で巡礼に出る。巡礼というのは、サンティアゴでなくて、しぶく四国です。電車で読んでいて、もう少し、もう少しと、大江戸線の駅のエスカレーターで読み終わり、泣いてしまった。この本で、批判の渦中にいる当事者からの視点というのを教えてもらった。

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あと昨夜、ゴリと新宿ピカデリーで『沈まぬ太陽』を見た。最後の回だったので、終わったのが深夜0時。館内があまりに暑かったので、涼むためにちょっと歩いてから、タクシー拾おうと、とことこ歩きだしたら、結局おしゃべりに夢中になって、家まで着いてた。『巡礼』に続き、映画の中でもお遍路が出てきたけど、やはり歩くと、いろいろアイディアが出てくる。夜中に40分くらい歩いて、さらに汗だくになるという、11月とは思えない気候ですね。そして東京の街って明るくて、安全。

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2009年10月 7日 (水)

ヘヴン

最近読んだ本。

川上未映子『ヘヴン』(講談社)。いじめられてた主人公の男の子(斜視)が、同じようにいじめられてたクラスメイトの女子コジマから、ある日手紙をもらって、そこからふたりの交流が始まるという話。コジマは超不潔な格好で登校してるからいじめられてるんだけど、その理由が泣けた。ラストはとてもきれい。読んでいて、かつての自分もこうやって、メモ紙みたいなのに手紙を書いては、他の人にばれないように、ちょこちょことやりとりしてたなあって、懐かしく思い出した。あの手紙はどこへいったんだろう。

奥田英朗『無理』(文藝春秋)。うまいんだけど、生活保護とか万引きとか、ひきこもりとか暗い話ばっかりで暗澹たる気持ちになる。今の世の中ってこんなことでいっぱいなのかな。どのレベルが主流なのかわからなくなる。

今は、本家のジョージ・オーウェル『1984年』と高木さんが貸してくれた、映画『イントゥ・ザ・ワイルド』の原作『荒野へ』などなどを細々と読んでいます。『1984年』のビッグ・ブラザーは○国の共産党支配を思わせますね。最近『マイノリティ・リポート』と「世にも奇妙な物語」の「自殺者リサイクル法」というのを続けて見たけど、国家が暴走してるSFがけっこう好き。『イキガミ』とか。今日は補習があるので、これから2コマ授業だ。雨だ。寒いな。

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2009年6月26日 (金)

1Q84

都内に2巻が品切れで、博多でまいに買っておいてもらって、1巻とバーターで手に入れた2巻を、宮崎からの帰りの飛行機で読了しました。

殺し屋の青豆さんと、小説家志望の天吾くん。小学生のときに両想いだったけど、お互いの気持ちを確認する術がなかったふたりが、実はずーっと好きどうしで、20年近く離れ離れになった後、再会しかける話です。と言ったら身も蓋もないか・・・

うーん。リトルピーポーがかなり謎だけど、読売の書評に、生物学者の福島伸一さんが「あれは遺伝子なのだ」と書いていて、ちょっと納得しました。『利己的な遺伝子』という本が、高校生くらいのとき流行ってたなあ(読んでないけど)。生き物は、遺伝子の乗り物に過ぎないというやつ。

太古から存在して、善悪を超えたところにあって「山羊だろうが、鯨だろうが、えんどう豆だろうが、それが通路でさえあれば」どこにでも出てきて、私たちを徹底的に利用する。優性遺伝の法則で、ならうのは、えんどう豆の研究結果だし。主人公の名前も青豆さんだし・・・

というようなことを、忘れないうちにおしゃべりしよーね!しげさん!

あと、最後青豆は死んだの?!なんか話が、続きそうな気もする。

昨夜ドラマの『BOSS』を見てたら、撃たれて死んだ竹之内豊が、CMに入ったら、爽健美茶を飲んで「生き返るってかんじ」と言ってて、その数十秒後にほんとにドラマでも生き返ってた(死んでなかった)ので、笑いました。なので、作中の死は疑うことにしています。

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2009年1月 8日 (木)

世界一あたたかい人生相談

読売新聞・家庭欄の人生相談『人生案内』が大好きです。世の中には、こんなにも多種多様な悩みがあるのかと、毎日わくわくします。

前に読んでびっくりしたのが、購入した一戸建てにゴキブリが大量発生して、いくら薬をまいても死なず、冬場でも1日5匹は見かけるため、台所へ行くにもドキドキして、自殺を考えてしまうといったような内容でした。うーん。深刻。

ちなみに、今日のお悩みは、40代主婦より「生活に満足、でも夫に不満」でした。高橋秀実先生は、「旦那さんを人と思わず、珍獣と思って観察日記でもつけなさい。私も妻からつねづね『イライラする、ウザい』と言われていますが、私は彼女をヘンな生き物と思うようにして、生きているだけで面白いと感じています」というアドヴァイス。奥深いっす・・・。

さて、そんな人生相談をホームレスの人にしたらどうでしょう?というわけで、ビッグイシューから、ホームレスによる人生相談と、枝元なほみさんによる悩みに効く料理レシピがあわさった単行本が出ました。路上でのみ先行発売ということで、ヤスクンと梅田でお茶した帰りに、大阪駅前でおばちゃんが売ってたので、購入。

「この本おばちゃんよう載ってんねん。9個くらいおばちゃん答えてんねんで」と元気溌剌。TかYという回答者は、ここのおばちゃんだそうです。

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家や家族を失った人たちは、そのありがたさやかけがえのなさを嫌というほど知ってるから、家族関係のお悩みにも親身になって答えています。その他、「スーツで通勤すると老けるのが早いとおもいませんか?」といったおバカな質問にもちゃんと答えてますよ。

料理もなかなかよいチョイスで、道で見かけたら買ってみて損はないと思いまーす。2月からは書店売りもするみたい。1400円也。

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2008年10月15日 (水)

お金ってなんだ?

今日は、貧困について考える日だそうです。というわけで、芸術とマネーについての本を何冊か。

①『金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか』(ハンス・アビング著、山本和弘訳、グラムブックス、2007年1月)

著者は経済学者であり画家であるオランダ人。なぜアーティストの平均収入は低いのか?低い収入しか望めないのに、なぜ多くの人々がアーティストになろうとするのか?という問いを社会学的に解説。

②『アーティスト症候群 アートと職人、クリエイターと芸能人』(大野左紀子、明治書院、平成20年2月)

アーティストとか、クリエイターと自称・他称の人間が飽和している現代社会を分析。「自分ビッグになるわ」&「認めて認めて」欲求に満たされた人たちの巨大な受け皿になっている「アーティスト」という言葉。その皿をぶち壊すのが、ほんとのアーティストだよ!っていうところが辛口で面白い。

③『平等ゲーム』(桂望実、幻冬舎、2008年8月)

瀬戸内海の架空の島が舞台。島民1600人が全員平等で、貨幣も流通しない、完璧なユートピアのはずだった。島の平等な世界しか知らなかった主人公が、本土に渡り、島への勧誘活動をするなかで、描いた絵が成り行きでコンクールに出品され初めて、競争原理、資本主義社会に目を開く。

と、ここで最近のニュース。神戸シネカノンが閉館する。エルマガジン社のエルマガジンも12月で休刊だそうです。両方ともすごく好きだったのに!

こういうニュースを聞いて、いつも思い出すのは、「なぜ、映画館は消えていくのか」の問いに、「映画館が消えていくのではない、我々が映画館から消えてしまったのだ」という答えを導き出した映画監督のツァイ・ミンリャンのこと。

閉店するラーメン屋に行列ができるとか、閉館する映画館を惜しむ声とか、無くなる寸前は、けっこう話題になるけど、それが好きで残ってほしいと願うなら、つぶれないように、もっと通って、お金を払い続ける必要があったという、こちら側の責任もあることを忘れてはならない。

完全な平等はかえって不自然だし、資本主義社会である以上、貧困を撲滅することは不可能だとは思う。だからこそ、支払うお金で、一票を投じるという気持ちでいればいいと思う。お金を渡すのは、これを作ったあなたを支持するという意思表示。

メジャーなもの、流行ってるもの、わかりやすいもの、速いもの、だけじゃなく、自分で試して、考えて、自分がよいと思ったモノ、場所、人には、お金を払い続ける、もしくは、賛同できないものには、お金を払わない、という消費に関する行動だけでも、長い目で見れば、自分の欲しいものを守れるし、それで、本来受け取るべき人に、妥当な報酬が回ってほしいと願います。

う~ん、現実の貧困問題は、こんなナマやさしいことじゃ改善されないと思うけど、まずは、それぞれの立場で、できることから。

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2008年10月 7日 (火)

雑誌と新書

小学館新書が創刊して、書店にわーっと並んでますが、表紙はドラえもんのポケットなんだ。

週刊文春と週刊新潮を愛する私としては、新書は雑誌の延長のように、好きなジャンルを順序気にせず、開いたところを拾い読みすればいいから、楽しいです。どんどん内容も軽くなってるし。

このあいだ、しのさんたちと会ったとき、AERAはどうして、女性の不安を煽るような記事ばかりを載せるのだろう、しげさんは、もうAERAは読まないことにしているという話になりましたが、この間の「墓守娘」という特集記事も、どよ~んとなる内容で、そのとおりだと思うわけよ!

そんな私が最近欠かさず読んでいるのは、週刊プレイボーイですが(笑)、雑誌により、人称違うのが興味深いです。テイスト的には、こんな違い。

週刊プレイボーイ、SPAなど=オレたちがこの格差社会を生き残るには?!

Oggi、VERYなど=私たちoggi世代(?)は一流を知る必要がある

男性週刊誌が、えてして、社会において被害者意識が高い(給料が安い、税金が高い、競馬の勝ち方、キャバ嬢の落とし方)のに対し、女性の月刊誌は、社会的に成功して、お金を自由に使えて、彼氏や旦那も金モチということが前提としてあります。

同じ20代・30代の人間が、男と女でこんなに違う価値観を刷り込まれてたら、結婚できないだろうなと思う。

①『結婚難民』佐藤留美・小学館新書・2008年10月

ハワイで婚カツの本もまわし読みしましたが、今までの結婚問題の本が、「男よ!勇気をもて!しっかりしろ!」という内容だったのが、こちらは、「ルブタン女」や「スピリチュアル女」など危険な女特集。個人の問題と社会構造の問題がごっちゃになっているのが、この問題の難しいところ!

②『読書進化論』勝間和代・小学館新書・2008年10月

③『勝間和代の日本を変えよう』勝間和代・毎日新聞社・2008年9月

勝間和代さん流行ってますね。母と同じ名前なので、勝手に親近感を持っていましたが、エリート中等部生のようです。さすがだー。

④『セブン-イレブンおでん部会』吉岡秀子・2007年3月

セブンの入社案内?と感じるくらい、セブン絶賛で変な感じでした。でも、たしかにセブンはおいしいよ!読み終わって、セブンの「みるくたっぷりとろりんシュー」が食べたくなること請け合い。

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2008年10月 2日 (木)

決壊

③『決壊』(平野啓一郎、新潮社、2008年6月)

エリートゆえに苦悩する兄と、妻に内緒でネットの日記だけに心情を吐露していた弟。ある日、弟が「悪魔」という署名入りのバラバラの遺体で発見される。弟と最後に会っていたのは、兄。これを機に全国で、連鎖反応のようにバラバラ殺人が続く。煽るネットの言葉、加熱する取材攻勢、加害者の家族を攻撃する人々。ついに、テレビ中継中に、爆弾事件まで…。

本の小口と天地がインクで真っ黒に染められていて、かなりのインパクト。著者いわく、「手に汗をかいて読んだページには、黒い指紋がついていく。それにより、本のどの個所で興奮したかを記録できる」とあったけど、読了後ふりかえってみたら、どのページも真っ白だった!指先乾燥しすぎなのかな・・・くすん。

秋葉原の事件があったときに、平野啓一郎がカナルカフェでインタビュー受けていたけど、カナルカフェが小説に登場するんですね。「芸術は予想する」というけど、こういうことが、どんどん現実で起きていて、止まらない。決壊するといえば堤防だけど、悪意と意地悪な好奇心は、何を壊して、乗り越えて蔓延してるんだろう。“決壊”してしまったのは、何なんだろう?

この本を読んで、ちょうど大阪の放火事件があったから、テロ?!と思ってホントに怖かった!!

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おそろし

私のなかで、よく本が読める場所一位は移動している車内。先週末の移動中に読んで、面白かった本というか、今回は、総じて怖かった~!

①『おそろし 三島屋変調百物語事始』(宮部みゆき、角川書店、平成20年7月)

三島屋の姪っ子で、養女のように迎え入れられている、おちかちゃんが、叔父さんの計らいで、なぜか、あらゆる客人の打ち明け話・幽霊話に耳を傾けることに。おちか自身にも親しい人にまつわる殺しの影がちらほらしていて、死者の話を聞くうちに、自らの過去の傷も明確になる。

「彼岸花の間から死者の顔が見える」というのが怖くて、最近彼岸花を見るたびにドキドキしています。貸してくれたヤス君どうもありがとう。

②『ルポ 貧困大国アメリカ』(堤未果、岩波新書、2008年1月) 

アメリカでは、食糧・医療・軍事、民間企業の参入を許した分野から、質がどんどん落ちていて、たとえば、一度盲腸になって入院したら、200万円かかって、破産するとか、貧困から抜け出したくて、派遣会社に登録したら、それがイラクの戦場での仕事でぼろぼろになっちゃう、とか、ブイブイいわせてた外資系企業が、倒産する昨今、大国ゆえの根っこは深いなと身の毛がよだちました。

ひゃーとかほーとか言ってるうちに、読めちゃうのでオススメ。OCみたいな高校生、ほんのひとにぎりなのね…SATCのキャリーはじめとした4人組は、超超超成功者なのね…と思いました。

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